猫を飼う。
August 25, 2007

小さい頃から動物が大好きだった。かわいそうだと言っては肉を頑なに食べず、焼かれたサンマの目を見ては哀しくなってオイオイ泣いた。
ザリガニ、金魚、アリ、カメ、インコ、ハムスター、鈴虫、リスなどなど、ポピュラーな小動物もだいたい飼ってきた。でも、どれだけ動物を愛していても、どれだけ「わたしはちゃんと動物の世話ができるんだよ。」とアピールしても、姉が動物アレルギーだったこともあり、親に犬と猫だけは絶対に飼うことを許してもらえなかった。
捨てられた小犬や小猫を拾ってきては、全力でダダをこね、全力で怒られる日々。いつだって母親の決めゼリフは「大人になってから自分で飼えばいいじゃない。」で、その言葉に対しわたしは「大人になるのなんてずっと先じゃん!」と足を踏み鳴らしながら叫ぶのだった。
時にはサンタクロースに「小犬をください。」とお願いしたこともあった。1度目はサンタクロースを信じていた頃に、2度目はサンタクロースの正体を知ってしまった頃に。
1度目の時は、ハムスターがサンタクロースから届けられた。「サンタさん間違えちゃったんだね。」とうっかり屋のサンタクロースに少し失望しつつも、ハムスターの愛くるしさに小犬が欲しかったことも忘れて喜んだ。2度目の時は、陶器でできた犬の置物がサンタクロースから届けられた。抱きしめても冷たく、そのやけにリアルな作りは、むしろわたしの哀しみを誘った。それでも我が家のサンタクロースの精一杯の気持ちが伝わり、それ以来、わたしが動物をねだることはなくなったのだった。
そして今、わたしは大人と呼ばれる年齢になり、猫を飼っている。「大人になるのなんてずっと先じゃん!」と叫んでいたあの頃のわたしに教えてあげたい。時は意外と早く過ぎ、大人になったあなたはムジカという少しだけ丸い猫と愛しい日々を過ごしているんだよ、って。
【今日のMUSICA】
yanokami 気球にのって